内臓の活動リズムを知ろう!
内臓は24時間絶えず活動していると思われがちですが、実は内臓にも元気に活動している時間と休んでいる時間があり、その時間帯は臓器によって違います。
どの内臓がいつ活動しているか、いつ休んでいるのかを知り、内臓に負担をかけない生活をしましょう。
■肝臓
“肝心”という言葉の通り、肝臓は私たちの体の様々な代謝を担うとても大切な臓器です。
グラフより、肝臓は午前中~お昼前にかけて最も活動が活発になり、夜はお休み状態になる。
肝臓の活動時間から考えると、朝・昼はしっかり食べ、夜は控えめにしましょう。
≪肝臓の働き≫
- 代謝:
- 食事から摂り、胃や腸で消化・吸収されやすい形になった栄養素は一旦肝臓に貯蔵され、体内で利用される形に変換される。その後は必要に応じて体のあちこちに送り出される。
- 解毒:
- アルコール、アンモニア、薬、食品添加物などの体にとって有害な物質を分解・無毒化して尿や便として体外に排出させる。
- 胆汁の生成:
- 脂肪の分解や脂溶性ビタミンの消化・吸収を助ける胆汁の生成を行っている。
■胃
体内に入ってきた食べ物を消化酵素と混ぜ合わせ消化し、吸収しやすい状態にする。
グラフより、胃の活動は午前中から徐々に活発になり、お昼過ぎ~夕方にかけてピークになる。
夜はだんだんと活動が低くなるので、肝臓と同じく、朝・昼はしっかりと食べ、夜は食べ過ぎに要注意!!
■膵臓
膵臓は各種消化酵素や血糖値を調整するホルモンを分泌する重要な臓器。早食いやドカ食いは膵臓にとって大きな負担となる。
グラフより膵臓の活動時間は午後から活発になり、18時頃にピークを迎える。膵臓から分泌されるインスリンというホルモンは血糖値の上昇を抑える働きがあるため、間食で甘いものを食べるならば夕食の時間も考えて15時~17時の間がベスト!!
夜遅くなるほど活動は低下していくため、夕食は早めに、そして軽めに済ませることが望ましい。
≪血糖値の上昇を緩やかにするポイント≫
・良く噛んで時間をかけて食べる
・食物繊維を先に食べる
野菜や海藻、キノコ類に多く含まれる食物繊維には血糖値の上昇を緩やかにしたり、体内の余分なものを掃除したりという働きがある。
■腎臓
体にとって必要なものは再吸収し、不要なものは尿として体外に出す最終濾過装置。
老廃物が多いほど腎臓への負担は大きくなる。
グラフより、腎臓は夕方~夜にかけて活動する。
■内臓の働きと食事のまとめ
朝食:体内時計をリセットし、体温を上げて1日の始まりにエンジンをかけましょう!
午前中は、代謝を担う肝臓、消化を助ける胃がしっかりと活動している時間帯です。
体を作るたんぱく質、エネルギーとなる糖質、代謝をスムーズにするビタミン・ミネラルが豊富なフルーツなど、しっかり摂りましょう。
昼食:午後に向けてしっかりとエネルギーチャージ!!
昼間は肝臓、胃に加えて消化酵素を分泌する膵臓の働きがだんだんと活発になる時間です。
糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン・ミネラルなど質の良い食材からたっぷりと栄養を摂りましょう。脂質の多い食事をとるなら昼食に!!この時、しっかりと噛むことが今後の消化・吸収をスムーズにする大きなポイントとなります。
間食:昼食~夕食まで長時間の空腹を避けるため、また、レッスンの前後に体のメンテナンスやエネルギー補給のための食事です!!
膵臓の活動がピークなので、夕食の時間も考えて糖質主体のものを15時~17時の間に食べることが望ましい。Ex)ドライフルーツ、ダークチョコレート、ナッツ、100%ジュース
夕食:1日一生懸命働いた体のメンテナンスのための食事。使ったものはしっかり補充しよう。
夜はほとんどの臓器がお休み状態に入ります。そのため、内臓に負担をかけないものを摂りましょう。脂質は消化に時間がかかるので控えめにし、良質なタンパク質や野菜を中心に良く噛んで食べましょう。また、内臓を冷やすと働きが鈍るので、温かいものを心がけましょう。温かいものや良質なタンパク質は質の良い睡眠にもつながります。
Ex)玄米、温野菜、大豆食品(豆腐、納豆など)、魚、みそ汁