夏バテ解消法
夏バテは上手に食べて解消しましょう!
■ビタミンB1,B2
夏バテの解消法として有効と言われているのが、ビタミンB1、B2とクエン酸です。
夏は暑さから食欲が落ちたり、台所に立つのが億劫になったりで冷たい麺類や調理の必要の無い外食に頼りがちです。
しかし、弱っている胃に冷たいものや、栄養の偏ったものだけではなかなかエネルギーにはなりません。
エネルギー源を摂ったら、必ずそれらを代謝させるビタミンB1,B2が必要となります。
これらを十分に摂ることで、きちんとエネルギー源として使え、体力を保つことができるのです。
ビタミンB1,B2をたくさん含む食材
豚肉(特にモモ肉、ひれ肉)レバー、枝豆、納豆、豆腐、玄米、うなぎ
ビタミンB1,B2をたくさん含む食材を使ったメニュー
ビタミンB1,B2はにんにくやネギ、にらなどに含まれている「アリシン」と一緒に食べると吸収がよくなります。
《夏バテ解消メニュー例》
・薬味たっぷり豚しゃぶ
・レバニラ炒め
・鰻の卵とじ丼
・肉豆腐
・ねぎ入り納豆チャーハン
■クエン酸
クエン酸の働き
運動時や夏には欠かせない成分、クエン酸。クエン酸を知って元気なからだ作りに役立てましょう!
クエン酸はかんきつ類に多く含まれる酸味成分です。
私たちの体では、摂取した食べ物は体内に吸収後、ブドウ糖に変化し、さらに酵素やビタミン、酢によって酸化され(=燃やすと言う状態)エネルギーになります。
燃焼過程に作用する酢はクエン酸をはじめとした8種類に変化し、またクエン酸に戻るというサイクルをたどります。(クエン酸回路)このサイクルはエネルギーをつくり、老廃物を体内に残さないために重要な機能なのです。
クエン酸のキレート結合
カルシウムなどのミネラルは水に溶けにくく、吸収率が低い栄養素です。
しかし、クエン酸と一緒に摂取すると水溶性に変化し、腸壁からの吸収率UPします!!!
⇒丈夫なからだ作りに欠かせないカルシウム。
しかし、カルシウムは吸収率も悪く、日本人は特に不足がちな栄養素です。
クエン酸のもう一つの効果
夏バテには欠かせないクエン酸ですが、それ以外にも嬉しい効果が知られています。
それは汗のにおいを減らしてくれる!という効果です。
豚肉やねぎ、にんにくなどはにおいがきついため、汗もにおいがきつくなることがあります。
しかし、クエン酸は体の代謝の働きを高めるため、血液中のにおい成分が早く分解されるので、汗のニオイも少なくなるといわれています。
クエン酸をたくさん含む食材
クエン酸はすっぱい食材に含まれています。
酢、梅干、ゆず、グレープフルーツ、レモン
《クエン酸を含む食材を使ったメニュー例》
酸味のある料理は食欲増進にも繋がります!
・たこと胡瓜の酢のもの
・豚肉と夏野菜の南蛮漬け
・イワシの梅煮
・イカとたまねぎのマリネ
・グレープフルーツゼリー
ビタミンC
夏バテの原因は主に3つ
1.自律神経の乱れ
2.胃腸の働き低下
3.水分不足
この原因の緩和に役立つのがビタミンCです。
ビタミンCは人間のストレスへの耐性を高めてくれます。
ストレスは精神的なものだけではありません。
「暑さ」や「疲労」などの肉体的なストレスも身体にとっては大きな負担となっています。
ビタミンCは細胞の老化の原因となる活性酸素の除去や免疫力の向上などに作用し、ストレスから身体を守る役割があります。
ビタミンCを含む食材
野菜や果物に多く含まれます。
ピーマン、アセロラ、イチゴ、みかん、枝豆、トマト、カボチャ、モロヘイヤ、ゴーヤ
《ビタミンCが豊富な食材を使ったメニュー例》
・かぼちゃのスープ
・ゴーヤチャンプル
・トマトサラダ
ただし、ビタミンCは一度にたくさんとっても尿と一緒に排泄されてしまいます。 毎回の食事でこまめに摂取しましょう。
ナイアシン
ナイアシンはあまり知られていないビタミンですが、体の中では重要な役割を担っています。
血液の中に流れるブドウ糖(体のエネルギー源)が細胞のエネルギーを作り出すミトコンドリアと呼ばれる部分にとりこまれるためには、ビタミンB1とナイアシンの両方と化学変化をしなければなりません。
実はナイアシンは、体の中で別のもので代わりの役割を果たしてくれるものがあります。
それがトリプトファンという物質なのですが、トリプトファンがナイアシンの代わりをするには、
トリプトファン:ナイアシン = 1:60
でなければならないのです。
そのため、ナイアシンが少ないと大量のトリプトファンを消費することになり、結果としてトリプトファン不足に陥ります。
また、ナイアシンは脳のリラックスに欠かせないセロトニンの原料でもあります。
ですので、ナイアシン不足は慢性的疲労感や軽いうつ病を誘発してしまう原因となりうるのです。
ナイアシンを含む食材
ぶり、さば、あじ、たらこ、豚レバー
《ナイアシンを含む食材を使ったメニュー》
・さばの味噌煮
・鯵の南蛮漬け
・ぶり大根
香辛料・香味野菜
どうしても食欲がない!という場合、香辛料や香味野菜を使うのがいいかもしれません。
香辛料や香味込み野菜を食べると、その刺激によって腸の運動が活発になります。
そして中枢神経の働きが高まることで唾液や胃液などの消化酵素の分泌が活発になり、食欲が沸くのです。
ここで注意しなければならないのは、摂りすぎの危険性です。
摂りすぎると胃の負担になってしまい、逆に食欲を落とす可能性もあるので注意しましょう。
香辛料・香味野菜
しょうが、わさび、しそ、みょうが、ねぎ、カレー、赤唐辛子
《香辛料や香味野菜を使ったメニュー例》
・豚肉のしょうが焼き
・ぺペロンチーノ
・紫蘇ドレッシング
・油淋鶏
・スパイスたっぷりのカレー
食べ方のコツ
夏バテで食欲がないときには、食材やメニュー選びも大切ですが、食べ方にも工夫が必要です。
特に、涼しい朝の間は食欲もでてきやすいので朝にきっちり食べることが大切です。
たくさん量が食べられないときは、ビタミン、ミネラルを中心に、食べられるものを少しずつでも食べるようにしましょう。