じじとばばの家での夏の夜
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じじとばばの家での夏の夜
招かざる猫さん/ママ(32才)
小さいころ夏休みに祖父母の家へ泊まりに行くのが楽しみでした。
祖父母の家は昔ながらの日本家屋で、周りは一面田んぼだらけ。
夜にはカエルの大合唱がうるさいほどの田舎でした。
私たち子供が寝る2階の客間にはクーラーも無く、扇風機があるのみ。
比較的気候の涼しい地方とはいえ、夏の夜は寝苦しい日もありました。
そんな夜にじじばばが用意してくれたのが、「蚊帳」でした。
客間の四方の鴨居に蚊帳をつるためのフックが付けられており、寝支度をするころ、じじがそこへ蚊帳の隅を引っかけ、張ってくれました。
開け放った窓(そういう時代でしたから・・)から田んぼの上を滑った涼しい風が吹き込み、蚊帳の中に置かれた扇風機にあたり、
時おりうなり声を上げます。
風で蚊帳はフワフワとやわらかく揺れ、薄いグリーンがかった部屋の天井を見上げていると、いつの間にか眠りについていました。
今の子供たちはクーラーの聞いた部屋で、ベッドに寝そべり、ゲームをしながらいつの間にか寝ています。
防犯のため窓も締め切り、程よくコントロールされた涼しい部屋の中では、もう蚊帳は必要ありません。
しかし時代が変わっても残って欲しいもののひとつが、じじばばの思い出が残る「蚊帳」です。
祖父母の家は昔ながらの日本家屋で、周りは一面田んぼだらけ。
夜にはカエルの大合唱がうるさいほどの田舎でした。
私たち子供が寝る2階の客間にはクーラーも無く、扇風機があるのみ。
比較的気候の涼しい地方とはいえ、夏の夜は寝苦しい日もありました。
そんな夜にじじばばが用意してくれたのが、「蚊帳」でした。
客間の四方の鴨居に蚊帳をつるためのフックが付けられており、寝支度をするころ、じじがそこへ蚊帳の隅を引っかけ、張ってくれました。
開け放った窓(そういう時代でしたから・・)から田んぼの上を滑った涼しい風が吹き込み、蚊帳の中に置かれた扇風機にあたり、
時おりうなり声を上げます。
風で蚊帳はフワフワとやわらかく揺れ、薄いグリーンがかった部屋の天井を見上げていると、いつの間にか眠りについていました。
今の子供たちはクーラーの聞いた部屋で、ベッドに寝そべり、ゲームをしながらいつの間にか寝ています。
防犯のため窓も締め切り、程よくコントロールされた涼しい部屋の中では、もう蚊帳は必要ありません。
しかし時代が変わっても残って欲しいもののひとつが、じじばばの思い出が残る「蚊帳」です。